子供の頃からステロイドはずっと使っていました。
ステロイドについては本当に難しいところです。
私も正直、今でも使い続けて良かったのか、悪かったのかはわかりません。
「脱ステ」という言葉をよく聞きますが、私は意識して「脱ステロイド」をしたことはありません。
私は小学校に入ってからずっとアトピーでしたので、病院に行くと当たり前のように出されるステロイドをずっと使い続けてきました。
小学校の頃は、皮膚科には通っておらず、喘息で内科に通っていたので
そのついでにアトピーも診てもらうという感じでした。
とにかく病院に行くと喘息の飲み薬とともに「リンデロン」がポンっと出されていました。「リンデロン」は今でも使われているステロイド外用薬です。ステロイドの強さのランクとしては、強い(strong)に位置しています。その当時は強さどころか「ステロイドだ」という意識もなく使っていました。
小学生の子供が自由気ままに。
今では顔用には弱いステロイド、体には強めのステロイドという処方のされ方をすると思いますが、そういったこともありませんでした。
そんな風に、区別をつけることもなく、おでこに出てるなぁと思ったらおでこにベタベタと自分で塗っていました。
そんな適当なアトピーとの向き合い方でしたので、
そもそも、皮膚科というものに行きだしたのは大人になってからかもしれません。
しかし、前にも書きましたが、ステロイドを塗っても、アトピーが根本から治るということはありません。
子供の時は顔なんかに出るアトピーはステロイドを塗ればすぐに治っていたという記憶もありますが、
大人になってからは、ステロイドは症状を少し和らげるだけで、塗るのをやめれば、また悪化してしまいます。
そして、大人になってからは、ステロイドは良くないという知識がついてしまったので、
どっちつかずで、使ってはやめて、使ってはやめてを自分の判断で繰り返していました。
ステロイドの使い方としては、あまり良くなかったと思います。
今はステロイドの影響はあまり感じません
体の中から炎症が消えて行けば、
アトピーは自然と治っていくことを実感したので、
食事療法など、自分のアトピーの原因を探りながらのステロイド使用
であれば、問題ないというのが、今の私のアトピーへの向き合い方です。
というか、体の中から湧き出てくるアトピーは上から消すのは無理なので、塗ってもいいけど、気休め程度なんだと思うようにしています。
やっぱり、体の中から治していくのは、時間がかかるので、今日を不快な気持ちで過ごしたくないから、応急処置としてステロイドを使う。というやり方です。
高校生の頃(もう25年くらい前)、親戚のおばさんに、
「私の行っている皮膚科がすごく良いよ!私も息子の湿疹も薬を塗ったらすぐ治ってしまったの。ムム子ちゃんも行ってみたらアトピーが良くなるかもしれないよ!」と言われて、ちょっと遠方の皮膚科に期待を込めて出かけたことがあります。
でもそこの女医さんが出してくれたのは、普通にステロイドでした。
「は?私がいつも使ってる薬と一緒やん!」と思いました。
たぶん、かぶれとか突発的に出た湿疹にはステロイドはよく効くでしょうし、それですっかり治ってしまうでしょう。
親戚のおばさんにしてみたら、魔法の薬のように感じたでしょうし、その女医さんはものすごい名医に見えたことでしょう。
でも、アトピーはやっぱり表面だけに出ているわけではないのだと思います。
だからステロイドでは完全に治せない。他の湿疹とは明らかに違います。
長年ステロイドを使い続けてきた私ですが、現在はきれいになっています。
ただ、アトピーの跡はあります。肘の内側や首にはアトピーの名残の横皺が刻まれています。
健康な肌の人には無い横皺だと思います。
肘の内側にはシミになっている部分と細かい白い斑点のようなものも見えます。ステロイドを使ったせいだといえば、そうなのかもしれませんし、
長年掻き続けてきたので、傷跡なのかもしれません。
「跡が残る」というのが、ステロイドのせいなのか。長年掻きまくってきた傷のせいなのか。それはちょっとわかりません。この横皺はたぶんこれからも消えないんだろうなぁとは思っています。
アトピーが出る場所はどうしても肌が固くなってしまいますが、
現在の触った感じはアトピーが良く出ていた場所も、他と変わらない手触りになりました。
厚い壁に覆われていたけど、その壁がひとつ崩れたという感じです。
私にもこんな健康な肌が隠れていたんだなぁ、と思います。
症状がひどい時にはステロイドを塗るという選択肢しかありませんでした。
でも、ステロイドを塗ったからといって、アトピーから抜け出せなくなるということはないのではないかと思っています。そもそも、ステロイドを塗ったからアトピーになったわけではないですし。
ちなみにステロイドは塗り薬に関してであって、ステロイドの飲み薬は作用が強すぎるので使いません。
アトピーが出てない今の状態でも、高い化粧水をつけるよりも、
食べるものに気を使った方が、肌は格段にきれいになります。
もう今は上から塗るものには、あまり重きを置かなくなりました。
それよりも食べたものや、余計な油や添加物の方がよほど、影響が出ます。
新薬も怖い気がします。
ステロイドよりも、新しい薬の方がちょっと怖い気もします。
「プロトピック」という塗り薬は、
私が大学生の時に皮膚科で「新しい薬が出たんだよ。顔の赤みに効くよ。」と処方されました。
確かにこの薬、赤みには効果がありました。
でもまず塗ると異様に顔がほてります。カッカカッカするんです。
なんか怖いくらいのほてり感でした。でも赤みが出た時は使っていました。結構効きましたし。
しかし後に調べると、「プロトピックに発がん性がある」という記事が出だし…
それからは怖くて使うのをやめました。免疫を抑制する薬ですもんね。
新しい薬っていうのは、私はビビリなので、ちょっとやっぱり怖いです。
でも「新薬」ってやはり魅力的な言葉です。またアトピーの新しい薬が出るというような記事も見かけましたが、塗るだけでアトピーが治れば、こんな素晴らしいことはありません。
私、頭の良い子供とかに会うと「将来、アトピーを治す薬を作ってくれない?」って言いたくなります。
正月に暴飲暴食をして久しぶりにすこし首に赤みが出た時は
迷わずステロイドを使いました。今でもステロイドはお守りのように持っています。
もちろん治るまでは食べるものはしっかり制限し、腸内環境を良くする乳酸菌や食物繊維を取ります。
今は軌道修正はすぐできるようになりました。